心の痛みを知る【セラピスト向け】患者さんから「死にたいと言われた・・・」うつ病患者さんとの関わり方
心の痛みを知る|うつ病とは
誰しも一度は「死にたい」と思ったことがあるはずです
「死にたい・・・」
そんな時に「元気出して!」「そんなこと言わないで!」と言われて、気が晴れたことはありますか?
おそらく、そんな方はいないと思います
インターネットで”うつ病” や”抑うつ” と調べるとたくさんの検索結果が出てきます
”うつ症状”とは「暗い気分に陥り、気力が低下して、悲観的な考えに沈みこんでしまう」という心理状態をさします
⇨ 誰しもが経験する普遍的な心理
これは一般的な心理であり、必ずしも病気の状態を意味しないです
このような感情を「ゆううつ」といったり、生理学的な用語で「抑うつ状態」と表現されます
しつこいようですが、これは一般的な心理状態であって、病気ではございません
では、”うつ病”とはどういう状態のことを指すのか
先ほどの「暗い気分に陥り、気力が低下して、悲観的な考えに沈みこんでしまう」
この程度がひどく、時間が長く、考えの内容が極端に偏り、仕事や学業・家事などの日常生活へ障害が甚だしいときに「病的」とみなされ「うつ病」と診断されることがあります
うつ病の原因
はっきりとした原因は分かっていないものの、”ストレスをきっかけに起こることが多い”とのことです
ストレスにも大きいものから小さいものがあります
大きなストレス:病気、死別、転職、引越しなど
小さなストレス(の積み重なり):仕事、人間関係、孤独感など
また、「モノアミン仮説」というものもあり、”セロトニン不足“でうつ症状が出る(きっかけになる)とも言われています
セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれているくらい身体には好機的な役割を担っていますので、不足する事でうつ症状が出てくるのも納得がいきます
従来のうつ病と近年のうつ病では症状が異なってきているとも言われています
うつ病/うつ症状患者さんとの関わり方
【初期では】
・やたらに励まさないように注意する
・ゆっくり休める環境を作る
・患者(クライアント)さんの不安に巻き込まれないようにする
・特に朝方は無気力でなにもする気が起きないことを理解する
【回復段階では】
・患者(クライアント)さんが焦っているときにはブレーキをかける
・患者(クライアント)さんの様子を客観的にみて伝える
・生活リズムの再建に協力する
◎生活リズムの再建には・・・
十分な休養はもちろんのこと、健康的な生活を送っていただくようにする事が必要です
3食食べることや過度の飲酒を避けること(過度な飲酒は睡眠を浅くし、うつを悪化させる
恐れがあります)、運動をすること(軽く汗ばむ程度)、6~8時間の睡眠、
なにより、パーソナルな部分を大切にする事が重要となります
疲れが残らない範囲ならなにをやっていただいても結構!
「楽しみ」や「くつろぎ」の時間を大切に生活を送ることがエネルギーの充電には必要不可欠です
お勧め書籍
「社会的うつ病」の治し方 人間関係をどう見直すか (新潮選書) [ 斎藤環(精神科医) ]
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人間関係の捉え方の視野が広がります!
私自身、個人的に上司として認めてなかった人への接し方を変えることができ、心のストレスが減りました
【電子書籍版もあります】
「社会的うつ病」の治し方ー人間関係をどう見直すかー(新潮選書)【電子書籍】[ 斎藤環 ] 価格:1,056円 |
うつ病だったわたしが家族にしてほしかったこと。家族の思い込みでの言動は治療を遅らせる。【電子書籍】[ ぴかぴかりん ] 価格:329円 |
セラピストはかける言葉を一度間違えるだけで、信頼を失うことがあります
反対に、かける言葉ひとつで信頼を得ることもできます
実際のうつ病だった方がどんな言葉を言って欲しかったのか、勉強になる本です!
最後に・・・
マサチューセッツ大学医学大学院教授のジョン・カバット・ジン氏は
「自分に優しくできた分だけ人に優しくできる」と唱えています
関わるときには、まずは自分に優しく、そしてその分、対象の方に優しさを分けてあげてください
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